FileMaker データベースデザインレポートについて

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FileMakerには通常版である「FileMaker Pro」と、開発者向けに特化した「FileMaker Pro Advanced」という製品があります。Advancedには「スクリプトデバッガ」「データビューア」「データベースデザインレポート」といった、開発者にとって魅力的な機能が満載なのです。

もちろん当社開発陣はAdvancedを使用しています。今回はそのAdvancedの持つ機能の中でも、とくにお気に入りな「データベースデザインレポート」についてお届けします。

「データベースデザインレポート」とは、ひとことで言うと「自動生成される開発仕様書」となるでしょうか。データベースのスキーマ(構造)をドキュメント化してHTML/XMLで表示できる、というものですが… うーん、わかりづらいですね。実際に見ていきましょう。

データベースデザインレポート

メニューバーの「ツール」から作成することができます。

データベースデザインレポート

画面の指示に従って保存すると、レポート形式を「HTML」にしていた場合はブラウザでレポートを表示できます。

ブラウザで表示

お見せしているスクリーンショットに表示されているように、「テーブル」「リレーションシップ」「レイアウト」「スクリプト」といったFileMakerのスキーマがHTML形式で一覧できる  これがデータベースデザインレポートです。

さきほど「ドキュメント化」と書きましたが、ドキュメントになっていることでこんな利点があるのです。

エラー内容やフィールド使用箇所を検索可能

FileMakerが出すさまざまなエラー内容(「~が見つかりません」「<不明>」「~が欠落しています」など)を、ブラウザの検索機能を使ってすばやく見つけることができます。下記参考ページに、検出可能な問題点がリストアップされています。

参考 データベーススキーマのドキュメント化(FileMaker Pro Advanced)

たとえば、とあるレイアウトを削除したとしましょう。数多く存在するスクリプト群をいちいち手で開いて、目を皿のようにし、削除したレイアウトが使われていないか調べることができるでしょうか? FileMaker 15の新機能でエラー表示ができるようになったとはいえ、手作業ではどうしても見落としがでてしまいます。そこで有用なのが、データベースデザインレポートの検索なのです。

不要になったフィールドやレイアウト、テーブル、値一覧、アクセス権、スクリプト等々、残しておくと後々悪影響が懸念されるものばかり。それらを削除する前後のタイミングでデータベースデザインレポートのチェックを行うとよいでしょう。

【何かを削除する前】
本当に削除して問題ないか、構造を確認してから削除する→削除したものの名前で検索をかける

【何かを削除した後】
事前に確認していたとしても、要再チェック→「見つかりません」「不明」などのワードで検索をかける

想像と思い込みだけで削除するのではなく、きちんと事前に下調べをしたうえで処置しないとどこに落とし穴があるかわかりません。もちろん、削除後にもきちんと確認すべきです。

デバッグに最適、あとは使うだけ

プログラミング言語「Awk」の開発者の一人であるブライアン・カーニハンは、次のような言葉を残しているそうです。

そもそも、デバッギングはコーディングよりも2倍難しい。
従って、あなたが可能な限り賢くコードを書くとしたら、定義からして、あなたはそれをデバッグできるほど賢くない。

開発に携わるものとしては、うんうんと深くうなずいてしまいます。データベースデザインレポートは、そんな2倍難しいとされるデバッグの労力を軽減してくれる優れものなのです。