よい会社にはよいマニュアルがある

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マニュアルはただの説明書にとどまらず、会社内での業務標準化や技能伝承をつかさどる大事な役割をになっています。過去のエントリーでも述べたように、マニュアルによってもたらされるメリットははかりしれません。

逆にマニュアルがまったくない会社はどうでしょうか。みなさんも自分が所属している会社を振り返ってみてください。ちゃんとしたマニュアルが存在する会社なんて、ほんの一握りだと思います。往々にして徒弟制よろしく「先輩の仕事を見て覚えろ」式の実践的OJTが行われているのではないでしょうか。

新入社員へ仕事を教える際、きちんとしたマニュアルを用意している会社はさらに少ないと思います。多くは口頭で  それが一番ラクですからね  教え、メモをとらせ、新人がミスをしたら「この間も教えただろう! なんで何回も言わせるんだ!」…残念ながら、よくある光景だと思います。非合理的と言わざるをえません。

教育にはマニュアルを用意しよう

新人教育には、マニュアルを用意することをおすすめします。また、メモをとらせるべき事柄があれば、先回りして事前にそのマニュアルへ記載しておくべきでしょう。「マニュアルをつくるヒマなんてない。口頭で喋ったほうが早いしラクだ」…けれども、ちょっと立ち止まって考えてみてください。きちんとしたマニュアルを使って丁寧に教えることこそが、新人の早期戦力化に貢献します。長い目でみてどちらが得か、もうみなさんはおわかりですよね。

また、マニュアルをつくる行為自体が、自分自身の理解度を高めてくれる役割を持っているのです。ローマ時代の哲学者セネカは、2000年も前にこう述べています。

人は教えることによって、もっともよく学ぶ。

マニュアルを書いて教育すること、それによって自らを高めるチャンスを得ることができるのです。一石二鳥とはこのことですね!

よいマニュアルの効果とは

マニュアルは会社内での業務標準化を推進するツールです。標準化とは、その職場の人間が持つ知恵・知識を集めた、もっとも効率がよいやりかたにほかなりません。マニュアルに「標準的なやりかた」が記されていることによって、そのマニュアルの読者は自らの仕事ぶりを振り返り、足りないところを補完することができるのです。

よいマニュアルは、社員の成長を促します。それは新人教育だけにとどまらず、既存社員のスキルアップにも役立てることができる戦略的なツールとなるのです。もちろん、マニュアルはつねにブラッシュアップされるべきものです。社員の成長とともに、マニュアルも成長していくものなのです。

よい会社は、よいマニュアルを持っています。いや、マニュアルを活用することを知っている、といったほうが正確でしょう。もしあなたが主任であれば、上司に相談してマニュアルをつくる時間をもぎとりましょう。もしあなたが課長であれば、部下にマニュアル製作を命じ、その時間を捻出してあげましょう。

マニュアルは自らを助くる者を助く、というとなんだかちょっとかっこいいですね。みなさんの会社をよくするために、マニュアル作りをぜひ推進していきましょう。