修飾語の使い方に気を付けよう

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修飾語とは、文の中で主語や述語につけることによって意味を付け加える役割を持つ語句のことです。物事を詳しく説明する文章を作るためには、修飾語の存在は欠かすことができないものです。
しかし、修飾語は扱いを間違えると誤解を生んだり読みにくくなる原因となることもあるのです。今回は修飾語の扱いをどう気を付けるべきか取り上げてみましょう。

 

修飾語の位置や並びに気を付けよう

①非常に佐藤さんは新しい企画立ち上げのため忙しい。
②佐藤さんは新しい企画立ち上げのため非常に忙しい。

この文の主語は「佐藤さん」、述語は「忙しい」です。修飾語は「非常に」と「新しい企画立ち上げのため」の二つで、どちらも述語の「忙しい」を修飾しています。ここでは2つの修飾語のうち「非常に」の方の位置に注目してください。
①の文では文の頭に「非常に」があります。この位置だと「非常に」がどこにかかっているのかやや分かりづらく、読んでみると違和感がありますよね。
修飾語は②の文のように、修飾する主語や述語のすぐ傍に配置するようにすると、文のどこに修飾がかかるのかが分かりやすくなります。また、句読点を組み合わせることで、より修飾語句を明確にできます。②の場合、「非常に」の前に読点を打つだけで分かりやすい文章になります。

①佐藤さんは非常に新しい企画立ち上げのため忙しい。
②佐藤さんは新しい企画立ち上げのため非常に忙しい。

次は「新しい企画立ち上げのため」と「非常に」の並び順に注目してみましょう。①は「非常に」が隣の修飾語である「新しい企画」にかかっているようにも読めて、誤解が発生しそうですね。
修飾語は長くて複雑な方から先に並べるようにするとそういった混乱を避けることができます。

 

長すぎる修飾語にご注意を

①山田さんは先程の失敗を繰り返さないために指摘されたことについて情報を整理して丁寧にメモを書いています。
②山田さんは先程の失敗を繰り返さないため、丁寧にメモを書いています。そうすることで、指摘されたことについて情報を整理しています。

①の文の主語は「山田さん」述語は「メモを書いています」、修飾語は「先程の失敗を繰り返さないために指摘されたことについて情報を整理して丁寧に」の部分です。この修飾語の部分がとても長いため冗長な文になってしまっていますね。
修飾語の部分はあまり長くなりすぎないように意識し、どうしても長くなってしまいそうなときは②のように文を分割するようにしましょう。

一歩間違えると文が分かりづらくなってしまう修飾語ですが、正しく扱えば人に詳しく情報を説明するのに大いに役立ちます。
普段の会話でも修飾語の扱い方を意識すると、話をより分かりやすく伝えられるようになり、修飾語の上手な扱い方が自然と身に付いていきますよ。

 


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